公式作品
もっと見る※裏設定で、本編のネタバレも少数含まれます。ご注意ください。
主にロタリンギアについてです。
ロタリンギア中立王国
通称「火のロタリンギア」。
並行次元太陽系第五惑星、ジオ。ローレンシア大陸北西部に位置する。王都は東の内海を臨むソーヌ。広大かつ肥沃な国土は中山間地域と平野部に分かれ、更に陸地の国境は全て高山地帯で囲まれている。
竜族の糧食となるアーク植物がよく育つ「魔素」の出量も豊富であり、そのため、高山地帯をはじめ国土全域に大小様々な種類の竜が生息している。そのため他の敵性魔導生物、所謂モンスターは全て竜によって淘汰絶滅させられている。
「火の民」と呼ばれる特殊な民族が起こした国家で、国民の九割以上を占める。文明は凡そ19世紀ほど。特殊な能力を持たない通常の人間の国民も存在するが、特段の差別などは存在しない。ただし、王位継承権を得るために過酷な試練が課されているため、王は必然的に代々火の民が務めざるをえない。政治体制は立憲君主制で、国家元首たる国王はシモンの父、ルイ・U・ド・ロタリンギアである。
中立を保つため魔導技術も戦闘能力も常に最新鋭である事を旨とし、学術、戦術ともに世界一を誇る。留学生や移民も受け入れているものの、特殊な国土である事から中々人が定着せず、かつて隣国との間で起こった諍い「ラ・ロシェル迎撃戦」からも、留学や帰化には高いハードルが存在する。
凡そ8年前、生命を奪う瘴気を伴う謎の暗黒に国土の大半が覆われ、崩壊した。建造されていた魔導揚陸艦によって王族を含む国民の三分の二は別次元へと避難できたものの、新たな次元で土地を収奪するわけにもいかず、それぞれに自給自足の生活を送っている。また、暗黒の被害の及ばなかった山岳地の領地ではシモンの弟でもある辺境伯ピエールが留まり、残された国民と古龍と共に国土を諸外国から守っていた。
火の民
ロタリンギアの国民の大半を占める特殊な人間。
生まれつき体内で魔素を生成しており、火を始めとする熱量を全く受け付けず吸収し、魔力なしに火とその助燃性物質を生み出す。体内で魔素を生成する事から竜に狙われやすく、国が中立を謳い他国と戦を起こさなくても常に竜と戦わなければならない運命にある。それゆえ、自然と戦闘能力が高くなるという寸法である。
総じて温厚な性質で、争いを好まない。ただしこれらの性質は「神の子」として自らと同等にお互いを尊重する意識からのもので、人間としての尊厳や自由を蔑ろにされた場合、この限りではない。端的に言えば個人主義的で誇り高い。そのため、貴族や王族などの階級や礼節こそ存在するものの、ほぼ全ての国民が平等に扱われる。
火の民以外の人間と婚姻した場合、その子の性質は「火の民になるか、ならないか」でしかなく、性質においては半減したり薄くなったりという混血の要素が無い。従って肌の色や骨格風貌など外見的な特徴は特にない。強いて言えば銀髪が多い。
ラ・ロシェル迎撃戦
凡そ五百年ほど前に、海を隔てた北方の隣国・グウィネズ連合王国(本編ウルテリオルに相当する国)との間で起こった戦争。
火の民と戦略的に婚姻関係を結ぶ、ないしは火の民の女性を拉致した後、その間に生まれた火の民を兵士として洗脳教育したグウィネズ側が満を持してロタリンギア北西の港、ラ・ロシェル港から侵攻してきた事に端を発する。
当初は単なる侵攻と考えられていたが、実情が明らかになった事からロタリンギア側の怒りを買い、報復としてロタリンギアとしては初めて他国まで攻め込んだ事例となった。
侵攻軍を壊滅させられた上、逆にロタリンギアから攻め込まれる形となったグウィネズ側はあっけなく上陸を許し、王都ノーリントンまで陥落した。僅か五日で勝敗が決したため、「五日戦争」などとも呼ばれる。
ロタリンギア側にはあくまで火の民に対する侮辱への報復と制裁感情があるのみで占領の意思は無く、不可侵条約が結ばれる事で戦争は終結した。
しかしながら悪感情は中々拭えず、その後半世紀に渡ってグウィネズとは国交を断っていた。
この戦いによってロタリンギアの脅威は世界中に知れ渡る事となり、現状ロタリンギアを敵に回そうなどと考える無謀な国は無い。
雷霆の庭
ロタリンギア山岳地域最大の難所。
高山地帯であり、かつ、年間を通して決して晴れない雷雲に覆われている。
また、一帯は高濃度の魔素の発生地でもあり、魔素から生じる植物を糧としている竜にとっての楽園であり、竜の生息数も多い。
魔素は一定濃度を超えると炎を生じる事から火の海になっており、火の民以外実質立ち入る事ができない。この火の海について言及されていないのは、ロタリンギアの火の民にとって火が脅威でないからである。よって、他国から見れば「雷と炎の地獄」と言った方が正しい。
毎年一定期間に火竜と氷竜が山頂付近に集まり、その期間に成人の儀が行われる。
成人の儀
伝統的にロタリンギアの王族に課される、王位継承権を得るための試練。
二十歳を過ぎた王族が挑む事が出来、棄権しても王位継承権を与えられないだけで王族としての籍は剥奪されない。
内容は、ソーヌ南東部の高山にある「雷霆の庭」にて単独で火竜と氷竜をそれぞれ一体狩り、その皮と鱗から自らの防具を設える事。
火竜も氷竜も火を一切受け付けないため、他の魔法を使用するか、純粋な剣の技術と素早い判断を求められる戦術、戦闘能力だけが問われる事となる。また、頻繁に落雷も発生するため、これを避ける技量も必要となる。
基本的に代々戦い方が受け継がれてはいるものの、完遂出来るかどうかは本人の資質と努力と運次第であり、時折命を落とす事例も発生している。
難しいと判断した際には中断し、再挑戦する事も可能。こういった緊急事態のため、百年ほど前からは救助隊がキャンプまで随伴するようにはなった。己の力量の認識と、引き際も肝心であるため、退却を非難される事は無い。
火竜も氷竜も言語こそ操らないが、鋼以上の堅さの鱗を持つ高位竜である。滅多に発生しないものの、通常敵対した場合であれば一体につき一個大隊以上の戦力が必要となる。それに単独で挑む事となるがゆえに、難易度は非常に高い。
これを達成して初めて、高山地帯の主である古龍達と対等と見なされる。言わば、古龍から与えられた試練であるとも言える。
そして対等と見なされた者が王位を継承した後、竜語を通して契約を交わす事で古龍との共存同盟の存続が可能になる。
ロタリンギアと竜
ロタリンギアを囲むようにそびえる山岳地は全域、竜の生息地となっている。
高位の竜は基本的に人間を襲わないが、それ以外の下位野良竜達は畑を荒らす害獣とされている。
竜は魔素で育つアーク植物を好んで食べるが雑食性で、人の味を覚えてしまうと積極的に人を襲うようにもなる。これもまた火の民の形質によるところが大きい(火の民は魔素を体内で生産するため)
一方で、山岳地の主である古龍との交流のため、竜語も独自に学ばれている。高位竜は生物と言うより魔族に性質が近く、長命で食事もあまり必要としない。
成人の儀は、この古龍と対等になるためであるとも言われている。
古龍を始めとする竜の存在によって他の敵性魔導生物、及び敵意を持つ他民族の侵入を防げているという事もあり、殲滅ではなく共存が掲げられ、大人しい下位竜の飼育場も存在する。
他国のように竜騎士という存在が発達しなかったのは、古龍との交流と敬意、野良竜との関係性による。
例えば飛行に関しても討伐についても「自らの力で克服する」という精神がまずあるため、戦闘に竜の力を借りる、使役するという発想自体が無かったためである。
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